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 翌日、東北地方は涼しかった。


 極楽寺を始めとする霊媒師集団と俺が組んで、山奥にあると記述のあった井戸を探し始める。


 しばらくして、さすがに霊媒師たちは強い霊気を感じ始めたらしい。


 俺も尋常じゃいられないと思った。


 辺りにはまるで目が回るように広く、しかも鬱蒼とした森が広がっていたからだ。


 眩暈(めまい)のようなものを感じる。


 クラクラとした。


 そして同時に強烈な頭痛や腹痛、吐き気などが襲ってきた。


 目を開けていられなくなる。


 閉じると、全ての記憶が飛び出してしまったような状態に陥った。


「な、何かありますよ。この近辺に」


 俺の言葉に極楽寺が頷き、