ホテルで休む。


 明日、山奥まで行くつもりだ。


 井戸が残っているとすれば作戦通りだった。


 その古井戸に向かって、霊媒師集団で鎮魂の祈祷を頼むつもりでいる。


 やはり恐ろしいという気持ちはあった。


 何も有り得ないということはないのだから……。


 これだけ強い霊力を払っている霊が現存していて、未だに猛威を振るい続けているのだし……。


 儀式の前には緊張感が漂う。


 その夜、ホテルの部屋はシーンと静まり返っていた。


 明日以降が運命を決める日だと皆が思っていて……。


 覚悟も決めているのだから……。