その際は最も強い霊力が出てくるだろう。


 霊媒師が数人来て、大掛かりな除霊を行なうこととなる。


 その儀式が開かれた際は、俺も参加するつもりでいた。


 大切な恋人である理恵子を奪われた人間として。


 そして猛威を振(ふ)るう国子の霊を慰めるために。


 除霊が無事終われば、水や花などを供えて、国子を二度と死没地(しぼつち)から出さないようにする。


 それが行なわれる日が近い。


 俺もじっと我慢していた。


 数日もの間。


 そして霊の力が治まったときに、きっと何かがあるはずだ。


 何も第二ラウンドなどと呼ばれるものが始まっていることなど、気にする必要は全くないといった感じでいる。


 俺自身、孤独な戦いをしていた。