自殺Tube

「そうですか」


　自然と言葉少なになる。


　ホントに愛おしい人が死んだときは誰もがこんな感じになるのだろう。


　俺自身、まだ理恵子の死が信じられない。


　だけど、現実に彼女は死んだのだ。


　今頃、遠い黄泉(よみ)の国に旅立っていることだろう。


　この世ではなく、あの世へと。


　そして信じられないとは思いながらも、理恵子がもうこの世にいないことを言い聞かせた。


　葬儀の後、遺体が火葬場で焼かれ、遺骨が骨壷に納骨される。


　元々、理恵子も孤独な人間だった。


　おそらく葬儀自体、ほんの数人で身内だけで行なわれるだろう。


　実際、俺も彼女の学校時代の友達などはまるで知らないのだし……。