重い扉を勢い良く押すと、快晴の空。 緑色の高いフェンスの向こうには、限りない空が広がる。 風の強い屋上。 そこには誰もいなかった。 やっぱり、いたずらだったのかな。 空を見上げる。 雲が速く動いている。 風の強い日の雲はドキドキするんだ。 誰かのいたずらかも知れないけど、 こんな素敵な空を見ることができたから許そうかな。 ガタン!!! 大きな音にびっくりして、振り返る。 屋上のドアに隠れながらこっちを見ている男子数名。