慟哭の彼方



口では何とでも言えた。

ハイゼルが「親友」という単語を彼に向けて放つたび、彼はうれしそうに頬を緩めた。


だけどそのたび、熱に浮かされるような不安がハイゼルを襲って。

そのたびに実感するのだ。


あぁ、今俺は嘘をついているんだな。

何度嘘をついただろう。

何度彼に胸を張って虚偽を伝えただろう。


全部全部、偽りだった。

本当のことを数える方が、難しいぐらいに。