手術中のランプが点いている。 すぐ傍の椅子に座る血塗れの二人。 私と照大。 最初に電話したのが照大で、パニックになった私の説明を聞いて来てくれた。 「桜嘉もどっかやられたのか?」 私の手や服についている血は全部聖のもの。 照大は聖を運ぶのを手伝ってくれた。 今更のように小刻みに震える指先を、優しく包み込んでくれる。 二人とも俯いたまま、涙も会話も無くて、時間だけが流れていく。 靴音がして、視線をあげると東仲さんがいた。