――ガラッ




教室の戸を開け、中に入る。




「おはよー」


「あ、遥おはよ!今日も遅いねー」




そう言って話し掛けて来るのは、親友の東野ゆりあ(とおのゆりあ)。


ゆりあも立中女バス部員で、身長161㎝、4番を背負ってるキャプテンだ。


因みにポジションはガード。


いつもみんなの中心にいて、頼れるお姉さんって感じ。


顔も可愛いしねー。


モテるしねー。


神様ってフコウヘイ!!


こんなに可愛くてバスケ上手くて、頭もいいなんて…


ズルいよ!


自意識過剰じゃないけど、その中で当て嵌まってるのあたしにはバスケだけなんですけど?!!


はぁぁ…と、朝から溜息。


ゆりあはどうしたの?って聞いて来るけど…


あなたにはわからない話デスヨ、ゆりあさん。


あたしはアハハー…と笑って誤魔化した。