「…で、ここにxを代入するから……」 「……奏音さん」 「何」 「ダイニューってなんですか」 あたしがそう言った瞬間、奏音の顔が真っ赤になる。 …怒ってる。 うん、確実に起こってる。 例えるなら、噴火寸前の火山、かな。 「……てめぇ…2年からやり直して来い!!!!!!」 …あ、噴火した。 なんて呑気なことを考えられるわけもなく。 「しゅみましぇん」 あたしは体を小さくして奏音の様子を恐る恐る窺う。