「遥」
「……」
悠大のあたしを呼ぶ声にも、反応することは無い。
だって…、あたし、負けちゃったよ?
そりゃぁ、男子よりも女子が弱いのは当たり前かもしれないけど。
あたしは、それを認めたくない。
あたしは、男子も女子も関係なく強くなりたい。
上手くなりたいんだ…
「ねぇ、悠大。あたし…どうしたらいい?どうしたら、もっと上手くなれるの?
何かもう…わかんないや。
前までどうやってバスケやってたのかもわかんない。
どうやったら上手くなれるのかもわかんない。
あたし…何でこんなにヘタクソなの?
こんなに必死にやってるのに…何で上手くならないんだろう。
何で悠大みたいに、上手くないのかな…」


