――…それが、今ここにいる理由であり、原因。
それに、“助ける”とか偉そうなこと言っときながら、そんな自信はない。
俺が遥にとって特別な存在であるわけでもないし、俺が一方的に想っているだけ。
ただの一方通行な想いだ。
でも、何とかしたいとは思う。
あの東野が俺等に助けを求めたんだ。
何か、企みがあるのだろう。
それか、決定的な自信が…
俺にはさっぱりそれが何かわからねぇけどな。
なんて考えながら、目の前の遥を見据える。
目の前には、オフェンスをする気満々の遥。
ドリブルをついて、真剣な目で俺を見ている。
でも、その目には楽しそうな色なんて一つも無い。
いつもは、真剣な瞳の中にも楽しそうな色が浮かんでいたのに。
やっぱり、いつもの遥じゃねぇんだな。
お前は一体……何に焦ってんだ?
【悠大side.end】


