夢へ走れ!! ~小さな夢の向こうには~【完】






――…それが、今ここにいる理由であり、原因。


それに、“助ける”とか偉そうなこと言っときながら、そんな自信はない。


俺が遥にとって特別な存在であるわけでもないし、俺が一方的に想っているだけ。


ただの一方通行な想いだ。


でも、何とかしたいとは思う。


あの東野が俺等に助けを求めたんだ。


何か、企みがあるのだろう。


それか、決定的な自信が…


俺にはさっぱりそれが何かわからねぇけどな。




なんて考えながら、目の前の遥を見据える。


目の前には、オフェンスをする気満々の遥。


ドリブルをついて、真剣な目で俺を見ている。


でも、その目には楽しそうな色なんて一つも無い。


いつもは、真剣な瞳の中にも楽しそうな色が浮かんでいたのに。


やっぱり、いつもの遥じゃねぇんだな。


お前は一体……何に焦ってんだ?




【悠大side.end】