帰る方向が一緒な俺等は、ほんのたまにだが一緒に帰っていたこともあって、いつも通りの帰り道を過ごす。
そして、帰り道の途中にある、遥の家。
普通の住宅街のそこに建つ、普通の一軒家。
遥は自分の家を視界に入れると、
「んじゃ、あたしはここで!バイバ~イ!!」
と言って、自分の家に入って行った。
その瞬間、東野と俺は本題に入る。
「…で、あの遥を俺等にどうしろって?」
「遥が、変な原因は焦りだと思うの。だから…」
「だから、俺等にそれを取り払えと?」
「…そう言うことに、なるのかな。でも遥、あたしが何言っても聞かなくて……焦るなって言っても、何にも変わらなくて…」
隣にいる東野が、ギュッと唇を噛み締める。


