夢へ走れ!! ~小さな夢の向こうには~【完】






帰る方向が一緒な俺等は、ほんのたまにだが一緒に帰っていたこともあって、いつも通りの帰り道を過ごす。




そして、帰り道の途中にある、遥の家。


普通の住宅街のそこに建つ、普通の一軒家。


遥は自分の家を視界に入れると、




「んじゃ、あたしはここで!バイバ~イ!!」




と言って、自分の家に入って行った。


その瞬間、東野と俺は本題に入る。




「…で、あの遥を俺等にどうしろって?」


「遥が、変な原因は焦りだと思うの。だから…」


「だから、俺等にそれを取り払えと?」


「…そう言うことに、なるのかな。でも遥、あたしが何言っても聞かなくて……焦るなって言っても、何にも変わらなくて…」




隣にいる東野が、ギュッと唇を噛み締める。