【悠大side】 この間から、遥が可笑しい。 いや、簡潔に言うと、あの日部活が終わってからだが。 そんなことを、目の前の遥を見ながら思う。 「早く、やろ」 そう言ってボールを持った遥の瞳は、いつもの色じゃない。 何処か焦ったような、いつもと違う色をしている。 それに、俺等…俺と京がここに来たのにも理由がある。 そう、それは昨日部活が終わった後のこと。 いつもの帰り道。 俺ら二人は、東野に呼び止められた。 「ちょっと、岡田!西園寺!!」