「…遥、一対一するか」 ふと、悠大がそんなことを言い出す。 少しでも上手くなりたいあたしは、勿論頷く。 悠大と一対一すれば、少しは上手くなるだろうか。 男と女は体力だって体格だって、何もかもが違う。 でも、その男といい勝負が出来れば… あたしは、上手くなれるのかもしれない。 「早く、やろ」 側にあったボールを手に持つと、あたしは悠大にそう言い放った。