夢へ走れ!! ~小さな夢の向こうには~【完】






「ねぇ、あーちも入れて!!2対2しよぉ!」




自分のことをあーちと呼ぶ愛海は、そう言って鞄を体育館の隅に投げるとこっちに走って来る。




「はぁ…煩いバスケバカが増えた…」




思わず溜息を零すと、バスケバカの遥、愛海、瑠依に一発ずつ叩かれた。




「ってぇ!!俺の脳細胞死ぬじゃねぇか!!お前等と違って俺は頭良いんだからな?!」


「サイで頭良いんだったらあーちは天才だよ!」


「はぁ?!バカだろ!!」


「バカはサイだよぉ!サイの実力テストの英語の点数、あーち知ってるんだからねぇ!!」


「っは!?何でお前が知ってるんだよ!!」


「なんでだろうねぇ?」