夢へ走れ!! ~小さな夢の向こうには~【完】






「「すっ…ごぉー……」」




そう声を漏らしたのは、遥…ってん?


遥と誰だ?


女の声だったから、悠大は有り得ない。




「サイ、凄いじゃぁん!!」




その声に振り返ると、入り口付近に二人の影。


そして、俺をサイと呼ぶのはただ一人…


女バスのバスケバカの一人、滝本愛海(たきもとあみ)だ。


身長165cm、背番号8、ポジションはセンター。


コイツは何かと色んな人にあだ名をつけるのが好きで、俺は西園寺の西でサイらしい。


俺はコイツが、ちょっと苦手だ。




「京、いつの間にそんなに上手くなったんだよ…?」




そう愛海の隣で言うのは、男バスのバスケバカである、滝本瑠依(たきもとるい)。


身長177cm、背番号6、ポジションはセンター。


瑠依と愛海は兄弟で、愛海が姉で瑠依が弟らしい。


因みに年子だから、学年は同じだ。


しかも、姉弟そろってでけぇし…


ムカつくんだよな!!