――ダム、ダム 俺のつくドリブルの音が体育館に響く。 目の前に隙を与えないように腰を下ろして立つ遥。 緊迫した空気。 …この雰囲気、好き。 何とも言えない。 この感覚が、好きだ。 バスケの中で、この感覚が一番好き。 バスケをやってるって、実感する。 俺はニヤリと笑うと、遥の右側に突っ込んだ。 けど、俺はすぐに元に戻る。 ゴール付近でするセンターのような動きは苦手だ。 身長の無い俺は、いつも外にいるからな。