夢へ走れ!! ~小さな夢の向こうには~【完】






――ダム、ダム




俺のつくドリブルの音が体育館に響く。


目の前に隙を与えないように腰を下ろして立つ遥。


緊迫した空気。


…この雰囲気、好き。


何とも言えない。


この感覚が、好きだ。


バスケの中で、この感覚が一番好き。


バスケをやってるって、実感する。


俺はニヤリと笑うと、遥の右側に突っ込んだ。


けど、俺はすぐに元に戻る。


ゴール付近でするセンターのような動きは苦手だ。


身長の無い俺は、いつも外にいるからな。