先生の声に返事をして、ニッと笑いあう。


そして、コートに挨拶してコートへ入った。


まだ少し時間があるからか、相手のチームは出ていなくて。


あたしは応援席を見上げて、ある人を探す。


ある人とは、勿論――…悠大のこと。




あの告白の後、しばらく放心状態でその場から離れられなかったあたし。


だけどね、言いたいんだ。


あたしも、悠大が好きだよって。


あたしも、悠大が大好きなんだよって。


あんな風に言われてもこんな風にテンパらないでいられるのは、あたしが成長した証。


多分、前だったらすっごいテンパって話にならなかったと思う。


でも、あたしは――…


今、ここに立っている。


背筋をスッと伸ばして、真っ直ぐ前を見上げてる。




見つけ出した悠大とは、目が合わない。


でもね…


あたし、悠大に言いたいことがあるの。




「悠大!!」




あたしが大声で名前を呼ぶと、目が合うその人。




「あたし…あたし――…ッ