「……いーよ、やってやろーじゃん」




あたしから漏れたそんな言葉に、悠大と京はニヤリと笑う。




「んじゃ、まず俺からな~♪」




と言う京は、体育館の隅に鞄を投げ捨てた。


立中男バス3年、身長165cm、背番号8番、西園寺京。


京はドリブルが得意で、すばしっこい。


1年の入った頃なんて、凄く小さかったから逆につきにくいって悠大が言ってた。




「んじゃ、遥が先行な」


「おーけー。じゃ、行きまーす」




あたしがニッコリ笑ってドリブルをつき始めると、目付きを変える。


それは、あたしも…そして、京も。