「じゃあ先生」


「さようなら」と言ってから、私は恭ちゃんの元へと借りていたノートを届けに行った。


それからはいつも通りに帰り、

いつも通りに寝て、

いつも通りに学校に来て、

いつも通りに放課後になった。


「あれ、美加……それ今日提出しなきゃなんないプリントじゃぁ」

「うん。実は、なかなか終わらなくて」


恭ちゃんにそう返事を返しながら、今日中に提出しなきゃいけない数学のプリントを必死にやる。

それでも、このプリントの束はなかなか終わらないだろうなーと、心の中だけで呟いた。