俺はまな板と包丁を出し、野菜を手慣れた手つきで切り始める。





ジャ――…


すると澤田が、俺の隣で米をとぎ始める。




「…米食うの(汗)?」

「うん!焼きそばをおかずにして、お米食べるの大好きぃ♪横山くんはお米食べる?」

「…俺は食うけどさ・・(汗)」

「了解〜」


焼きそばに米食う女って、あんまりいないよな(汗)

男ならわかるけど…







「ところで…今日はバイトどうだった〜?」




釜にといだ米を入れ、炊飯器のスイッチを押す澤田。






「…どうって?」

「忙しかった?」

「いや、超暇。だから無駄に疲れた…」

「そっか。お疲れ様」


澤田の“お疲れ様”という言葉が、俺の心をぽっと温めた。

いつもなら、バイトから帰ってきても誰もいないし、こんなこと言われないからか?