「……あ、」




ふいに震えた、真田さんの携帯電話。


手にとって、メールであろう画面をジッと見つめている。


そして、切なく笑った。




「…あの……」


「…じゃあ、乗ろっか!」




さっきとは裏腹に


楽しそうにジェットコースターを指差す真田さん。












午後8時。


久しぶりの遊園地を堪能した私は、真田さんに家まで送ってもらった。




「やっぱり今日は、ひかりちゃんと行けて良かったよ」




帰り際に言われた言葉にちょっと不思議に思ったけど、気にしないことにした。


それから家に忘れていった携帯に颯から電話がきていたことを知ったのは、


すぐあとのこと。