「……ぉ?」 私に向けられていたハゲ野の視線が、少し左にずれた。 そして、ハゲ野は私の左隣……つまり、今窓を見ている学園の王子に狙いを定めた。 クラス中がハゲ野の次の狙いを感じとり、教室がなんとも言えない雰囲気に包まれた。 「柏原ぁ~!!」 慧斗は声の主を見て、 「……チッ。」 小さく舌打ちをした。 「まったく。 学年1位と2位が俺の授業を聞かないなんて!! ……よし、罰として、文化祭実行委員になってもらおうか!!」