狐は夕子をちらりと見てから、
私に視線を戻すと、片眉を上げた。
『仲良くできてんの?』
私は狐と夕子を、見比べた。
『うん』
『どっちが身体使うかとか、
喧嘩しねぇの』
『夕子の身体は、夕子のものだよ』
「・・・」
『だから、この先、
どうしようって、
そればっか考えちゃう』
鼻の奥がツンとした。
残酷な現実・・・。
『出国とか、入国の手続き、
やらないでここまでこれたのって、
私が、
人に見えないから・・・!でしょ?
ってことは、帰っても、
誰も、私のこと見えない・・・』
家に帰って、
おかえりって言われることも、
学校に行って、
おはようって声を、
掛けられることも、
進路に悩むことも、
もう、二度とない。
私にはもう、未来がない。
大学生をやりたかった。
社会人をやりたかった。
妻を、母親を、祖母を、やってみたかった。
気づいたら頬がスースーとしていた。
涙が溢れていた。
「泣くな」
「居場所が欲しいよ、
私にはもう、
帰れるところがないよ、
家の近くとか、
学校の近くとか、
行ってもいいけど、
絶対辛いだけ」
私に視線を戻すと、片眉を上げた。
『仲良くできてんの?』
私は狐と夕子を、見比べた。
『うん』
『どっちが身体使うかとか、
喧嘩しねぇの』
『夕子の身体は、夕子のものだよ』
「・・・」
『だから、この先、
どうしようって、
そればっか考えちゃう』
鼻の奥がツンとした。
残酷な現実・・・。
『出国とか、入国の手続き、
やらないでここまでこれたのって、
私が、
人に見えないから・・・!でしょ?
ってことは、帰っても、
誰も、私のこと見えない・・・』
家に帰って、
おかえりって言われることも、
学校に行って、
おはようって声を、
掛けられることも、
進路に悩むことも、
もう、二度とない。
私にはもう、未来がない。
大学生をやりたかった。
社会人をやりたかった。
妻を、母親を、祖母を、やってみたかった。
気づいたら頬がスースーとしていた。
涙が溢れていた。
「泣くな」
「居場所が欲しいよ、
私にはもう、
帰れるところがないよ、
家の近くとか、
学校の近くとか、
行ってもいいけど、
絶対辛いだけ」
