『・・・トカゲさん?』

『いかにもいかにも、おれがグエルのトカゲだ、
 ほンはドラゴン、いンや山椒魚とでも?!
 カタルーニャ語でいいけ?!聞き取れるだか?!』

『あ、えっと、はい』

『霊体同士に言語の壁はないよ、サラマンドラ』

『おおおお、ケイ!ひさしぶりさなぁ~!げんきかぁ?!』

『大体腹ヘリだね』

『んだかぁ、そらそうさここ百年一人も食ってねーもんなあ、
 えらいどぉ~、でも無理するでねえ、
 数少ないヴァンパイアだ、もっと自分を気遣えよ?
 ここらじゃもう・・・、おれさ生まれる前から居るんは、
 とうとうおまえだけになっちまったからよ、
 おまえらは夜目一杯、話し相手になってくれたのに、
 今じゃちーぃとも・・・、
 誰一人・・・こねぇ、さーびしくてぇ』

『ソフィスティケイテッド、一人なの?』

『ヴァンパイアじゃ最後の生き残りかもね、
 ここ最近お仲間には、とんと会ってない、
 ところでサラマンドラ、
 さっきまでのこと、見てたならわかるだろ、
 この子等がピンチだ、道を開いてやって』

『はてなあ、道と言われてもねえ、
 おれは預言者とかじゃぁねーからよ、
 いいけ?
 絶対の答えなんか出せねーどぉ?』

『お知恵を、お借りしたくて、
 ここまで来ました』

『ああ、んだか、んだか、ほんなら・・・』