サグラダ・ファミリア

遠い昔殺された宗教家のテオは、
力に支配されたのか。
されなかったのか・・・。

されなかったから、殺されたんじゃないか。


力のないものが、殺されたり、
虐げられない世界は、
どうやったらできるのだろう。

「こんばんわ」

夕闇から、見知った声。
見送ったはずの、ソフィスティケイテッドが、
私達の目の前にしゃがんでいた。

「思いつきで、助けに来た、
 これは俺の意思ね、
 妹・・・スラップスティックも、
 無事で、
 心配ごとがなくなったから、
 暇になっちゃってね、
 人助けでも、しようかと思ったの」

『おやおや、これはこれは、
 人狩り種じゃありませんか、
 こんなぶっそうなお知り合いがいたなんて、
 聞いていませんよ』

鷲鼻の声は、些か震えていた。