サグラダ・ファミリア

今やどちらも、
くっきりと見えるシンは、
どちらが生霊か、
本体かわからない。

しかし今、約束したシンは、
生霊の方だという予感がした。
本体のシンは、私達を支えて、
青ざめていた。

大体、しっかりしているほうが、
生霊なのだ。


生霊のシンは、不安そうな私達に、
笑みを向けた。
それから、フッと消えた。