サグラダ・ファミリア

「Do what you think is right.」

ヴァンパイアはシンに意識を向けたまま。
言葉を続けた。

シンの目は揺らがない。

「わかった・・・」

ヴァンパイアはどこか、
投げやりな仕草で腕を広げた。


「望みどおり、俺は退場しよう・・・、
 クイナが心配だし・・・、
 モンジュイックに一度戻って、
 狐の兄ィが居た場所に、
 声でも掛けてこよう」

咄嗟、私はヴァンパイアの腕を掴んだ。

「今まで、ありがとう!」
「ありがとう」

私に続いて、ゆうこさんも声を掛けた。

「「本当に助かったよ・・・」」

生霊のシンと、本体のシンが、重なって喋った。

少し涙ぐんでから、
ソフィスティケイテッドは瞬く間に消えた。
バスに乗っているのは、親子連れや、
お年寄り、学生。