サグラダ・ファミリア

「題:本体、考えは変わったかな?
 本文:俺達は消えてないよ、
 俺もゆうこも、透ける程薄くなったけど、
 踏み止まった・・・。
 ファミリアと距離を取っていて良かった。
 分身型生霊の仕組みに乗っ取れば、
 君には俺の記憶が流れ込んだはず・・・、
 君は本来、心優しい男だ、
 自分の間違いに気づいたら、
 意地にならずに正しい道を探せる、
 なんて自分に向かって書くのは恥ずかしいな、
 でも俺は君を信じてる・・・、
 俺達はモンジュイックの丘に登った、
 合流しよう、理不尽な儀式と戦おう」

涙が出る程、驚いた。
私はシンの、携帯を持つ手に手を添えて、
じっとシンを見つめた。

「生霊の持つものは、一時的に存在する、
 俺達と生霊は、時々、
 一つの存在をシェアすることになる、
 携帯に、自分宛てのメールを送るんだよ」
「そんなことできるの?」
「できたから今、ここにこのメールがある」

私の中の、ゆうこの記憶。
私が送ったメールを見て、
送った覚えがないのにと、ゆうこはいぶかしんだ。