私は消される運命にあった。
と知って、衝撃を受ける暇もなく、
電車は次の駅に着いて、
シンがまた降りようとする。
引き返せばファミリアに着けるからだ。
狐が阻止。
電車のドアがまた閉まる。
急に車内の人が減った。電車の発車する、甲高い警告音。
気にならなかった警告音が、
急に頭に響くようになったのは、
私の意識が白んでいたため。
警告音に呼び戻された車内のシーンは、
緊張感に溢れて重苦しい。
「助けっていうか、脅しっていうか」
白髪がどうにか、茶々を入れて、
狐が目を瞑った。
『俺はお前等を失う手伝いを、
またさせられてたんだな』
『・・・』
ふいに頭に鮮明な画が浮かぶ。
土臭く巨大な神社に、
身なりの立派な侍が大勢。
死に装束のワタシを囲んで静粛にしている。
神社は高い所にあって、
階段の下からは、
亡霊の呻きのように遠く確かに響いて来る、
沢山の声。声。声。
テオ様、
神よ、お助け下さい、テオ様、
マリア様、阿弥陀如来様!
どうか!
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
なんまんだぶ
なんまんだぶ
なんまんだぶ
なんまんだぶ
合唱のようなお経。
獣の鳴き声。狐の声だろう。
犬の寂しい遠吠えに似た、
枯れて響く高い声、
ケーン・・・
ケーン・・・
ケーン・・・
神社の草むらに、
役人らしき侍に、足と肩を押さえられた、
小さな狐が居た。
と知って、衝撃を受ける暇もなく、
電車は次の駅に着いて、
シンがまた降りようとする。
引き返せばファミリアに着けるからだ。
狐が阻止。
電車のドアがまた閉まる。
急に車内の人が減った。電車の発車する、甲高い警告音。
気にならなかった警告音が、
急に頭に響くようになったのは、
私の意識が白んでいたため。
警告音に呼び戻された車内のシーンは、
緊張感に溢れて重苦しい。
「助けっていうか、脅しっていうか」
白髪がどうにか、茶々を入れて、
狐が目を瞑った。
『俺はお前等を失う手伝いを、
またさせられてたんだな』
『・・・』
ふいに頭に鮮明な画が浮かぶ。
土臭く巨大な神社に、
身なりの立派な侍が大勢。
死に装束のワタシを囲んで静粛にしている。
神社は高い所にあって、
階段の下からは、
亡霊の呻きのように遠く確かに響いて来る、
沢山の声。声。声。
テオ様、
神よ、お助け下さい、テオ様、
マリア様、阿弥陀如来様!
どうか!
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
なんまんだぶ
なんまんだぶ
なんまんだぶ
なんまんだぶ
合唱のようなお経。
獣の鳴き声。狐の声だろう。
犬の寂しい遠吠えに似た、
枯れて響く高い声、
ケーン・・・
ケーン・・・
ケーン・・・
神社の草むらに、
役人らしき侍に、足と肩を押さえられた、
小さな狐が居た。
