[完] スマフォン忍者 HISANO

「瞳美、おまえ数学わかんないのか?
 まったく。」

「だから、瞳美じゃなくてお姉ちゃん。
 いつからそう呼ぶようになったのよ!
 
 小さい時はねえ、」

 出ました!
 このセリフ。
 この後、瞳美が長く、くだらない説教をしたので割愛する。

 この二人の会話を見いて聞くと、寿乃は少々あきれてくる。
 呆れてるせいで、メールをチェックする気になれない。

 寿乃も、瞳美と同じく弟がいるのだが、こう呼ばれたらさすがにムカついてしまう。
 瞳美の気持ちは分からなくない。
 だが、ムキになって怒っているところを見てると・・・

 さてさて、話を元に戻そう。


「まったく、忍者は数学が分かんなきゃ。

 火薬の調合とかできないし。」

「いつの時代の忍者よ!
 いまどき使わない。
 
 啓仁、あんた歴史苦手なんだから、数学より歴史学んだら。」

 啓仁の弱点を突かれた。

 啓仁は、“歴史”と聞くだけで吐き気がすると言う人だから。