「つか、その前に俺お父様じゃねーし息子もいねーよ」



そう言って酒を口に運んだ。


…俺は26歳で周りからしたらまだまだ新人だけど、一応これでも会社の看板と言われている。

そして千陽は俺の仕事のパートナーだ。



「そんぐらいお前も知ってんだろ?なのに『息子さんを下さい』って…。

――あれ、つかそこは普通『娘さん』じゃね?」



そう気が付いて隣にいる千陽を見ると、千陽はニヤッと笑みを浮かべた。