「……泣き…ながら
…そう!!泣きながら嬉しかったわよ」


「それはどうも」


…今の僕、感じ悪い。


「…助かったの」


突如開かれた彼女の口から
予想もしてない言葉がきた


「助かった?」


「……あの日は、親友の結婚式で
その子は私の好きな人と結ばれる
その結婚式に行った後で

…もう…苦しくて、
泣くしかできなかった

誰にも見られたくなくて
入り組んだ道に逃げたら
ここがあった。」


短冊に目を向けながら
話をした彼女


口調からしてなんだか
懐かしい思い出を話すように…



「だから、泣きながら嬉しかった」


「……すいません」


「何が?謝らなくても」


「何か感じ悪いなって…
それと辛い事聞いて…」


「良いのよ。気にしない
…もう大丈夫だから」


と、一変して
ガタと立ち上がった彼女


「短冊書けたの!飾りにいく!」


「あ、じゃあ僕も」


2人で玄関に出た。