七夕と僕と告白




「え、いつの間に…鐘鳴った!?」


「そんなの良いから!
外行きましょ!」


浴衣を着た彼女は
いつもと雰囲気が違ってた


「外って…今雨降って」


それでも強引に
僕を外へ促す彼女

「もう!早く!」


パシッ



腕を掴まれそのまま外に出た


僕の心拍は大変な事になっていて…


カランコローン


「うわあー…」



「凄いわよね!」



凄い…ああ、



降っていた筈の雨は
いつの間にか止んでいて


黒い雲はどこかに消え





空には言葉を失うほどの





「天ノ川…」



「キセキみたいよね…
今日は絶対見れないって思ったのに」


「僕も…思いました」


「これじゃ願い事が
叶わないなあーって…」


天ノ川を見つめる彼女を
そっと盗み見た



…見間違いかと思った。



彼女は恥ずかしそうに
頬を真っ赤にしてる



―ドクンッ…ドクンッ…




ありえないぐらいの速さで
鼓動を打つ僕の心臓