やはり、彼女が帰ってから
来る客はいない。


来たのは親父



「まだやってんのか」


「もう閉めるよ、それより
明日は店居るの?」


「居らん!
母さん連れて
パから始まってコで終わる散歩にいく」


「……はいはい、」


いつもの事だ。気にしない気にしない


「何だソレ、短冊?」


「あ、明日七夕だろ…だから」


「店繁盛とか書いとけよ
神に頼むしかない」


「自分でやれよ」


「はいはい、外の短冊は
お前が書いたんじゃないんだな?
客か?」


「ああ、そうだよ」


「物好きな人だ」



「は?どうゆう事…」


てか見たのか…


「おい、明日が七夕なら
店閉めるの遅くにしろよ」


「なんで?」


「浴衣美人が不意にやってくるかも!」


「…親父もう部屋行けよ」


「分かったよー」