朝食ができ始めたころ、詠士が目を覚ました。









しかし、寝ぼけている詠士は気を抜いたのだろうか、それても…







「ぅん…?梨由…?」








「えっ…」







再び、私の心が乱れ始めた。







詠士は自分で言った言葉で、我に返り、目を見開いて起き上がった。







気にしちゃいけない。





聞いてないふりをしよう。







「おはよ、詠士」







不自然な笑顔になってないかな。







詠士は、再び驚いた顔で私を見た。







「あ…、日和…おはよ」







ようやく、現実に戻ってきた表情になり、食卓のテーブルに近寄ってきた。








「すげーな、朝からちゃんと御飯作るんだ?」








詠士は笑顔で、私が作った朝食を見て言った。