そんな真っ直ぐな、梨由の瞳を見つめ、政康も腹をくくったように、一息ついた。
「悪いが、梨由と二人にしてもらえるか?」
政康の緊張が、光哉とミサにも伝わり、二人はそそくさとその場を去り、スタッフたちも続いて外へ出た。
改めて二人きりになり、梨由もへんな緊張が生まれる。
「今日のステージは本当に良かったよ。初めて、君の本当の姿を見た気分だった」
幸せを諦めた姿しか、政康は知らない。
でも、もう一度、自分と向き合い本音をさらけ出す梨由の生き生きとした表情が、政康の脳裏に反芻される。
「本音を曝け出すことを避けて生きていた。本音を言ったところで、過去に戻れないって、諦めた生き方をしてきたから…」
好きな人を失い、次に好きになった人との子を身篭ったけれど、相手はまだ子供で…
上手く幸せになれない人生の中、本音を封印しなければ生きていけなかった。
「悪いが、梨由と二人にしてもらえるか?」
政康の緊張が、光哉とミサにも伝わり、二人はそそくさとその場を去り、スタッフたちも続いて外へ出た。
改めて二人きりになり、梨由もへんな緊張が生まれる。
「今日のステージは本当に良かったよ。初めて、君の本当の姿を見た気分だった」
幸せを諦めた姿しか、政康は知らない。
でも、もう一度、自分と向き合い本音をさらけ出す梨由の生き生きとした表情が、政康の脳裏に反芻される。
「本音を曝け出すことを避けて生きていた。本音を言ったところで、過去に戻れないって、諦めた生き方をしてきたから…」
好きな人を失い、次に好きになった人との子を身篭ったけれど、相手はまだ子供で…
上手く幸せになれない人生の中、本音を封印しなければ生きていけなかった。

