ゆびきり

「こらー!何やってるんだ!」





警察官はすぐにマヤを取り押さえてくれた。





私はその場で力が抜け、座り込んだ。
そんな私に、女性が話しかけてきた。





「大丈夫?立てる?」






私を助けてくれたのは、やっぱり、あなただったんだね。







聞き覚えのある、久しぶりに会えた人。





でも、ここで名前を言うわけにも行かず、私たちは警察官に解放され、外へ出た。





「梨由…」





私は、乱れた鼓動を整えながら、呟いた。
梨由はしっかりと、私の手を握って周りを警戒しているのか、見回しながら歩いていた。






そして、大通りでタクシーを拾う。






「よかった。日和が無事で」






タクシーの中で、メガネの奥に光るものが見えた。





梨由は、私の無事を確認できて、安心したのか涙を浮かべてきた。