ゆびきり

綺麗で繊細な旋律にのせられる、梨由の言葉たち。







ミサの声も、澄んでいて、切なさをよりリアルに伝えている。








ねぇ、これは梨由の過去ではない、今の気持ちなんだよね。








初めて、あなたが詠士を想って書いた詩だね。そして、愛されていない自分は梨由にとって、羨ましい存在だったのかな?








強がっていた私の目から、ゆっくりと涙が流れる。








泣きたいわけじゃない。







自然と、涙が頬を伝うだけ…








「ねえ、光哉。私はどうしたらいいと思う?本当は私…梨由が好きなのに…友達で居たいけど…」








初めて会ったばかりの光哉に、問いかけてしまう。








でも、一番側で梨由を見てきた人だから








梨由を大切に守っている人だから…