ゆびきり

初めてみる本物の光哉の笑顔は、どこか悲し気にも見えた。








光哉は本当に、梨由を大切に思っているんだね。








「結婚していたのが、あなただったら、梨由は違っていたかもね」








光哉なら、梨由は少しは幸せになれていたのかもしれない。








私の言葉に、光哉は悲しく笑う。








「はは…、どうだろね。まあ、とりあえず、出発するよ。僕が伝えたかったのはそれだけだから」








そういって、光哉は車にエンジンをかけ、車を発進させる。







始めの緊張も、いつの間にか解けていた。








梨由の味方か…







車内では聴いたことない、MISAの曲が流れていた。








「特別だよ、僕たちの新曲。まあ、アルバムの一曲だけど」







私はそう言われ、新曲に耳を傾けた。