ゆびきり

そんな和やかなムードの中、突然、部屋の内線が鳴った




トゥルルルル…







その場にいた全員が、電話に振り向いた。







「誰だろ?」







MISAの女性マネージャーの谷本が、内線に出た。







「はい…えっ!?」







初めは普通に出た谷本だったが、次第に悪い内容を漂わせる雰囲気を醸し出す。








「…そうですか…、はい、梨由は今日はこれで終わりです…」







『梨由』そう言われて、不安そうに梨由は谷本を見つめた。








「どうしたんだろうな」








同時に光哉も、心配そうに梨由を見つめた。







それに気づいた梨由は、不安を隠すような笑みを作り、







「さ、さぁ…まあ、旦那からの呼び出しとかかな?」







そんなことあるわけない、それをわかっているが、気を紛らわすように言った。