とりあえず颯の鼻血を拭くために俺は颯を駅のトイレに連れて行った。 …鼻血のせいで地面がグロくなっていたことは忘れよう。 「だから、男の俺がなんでプリンセスなんだよってこと」 男子トイレに入ってるしさすがにもう女だとは思ってないだろう。いや、コイツ馬鹿だしありえるか? 俺が軽く睨みながら颯の顔を見ると、颯は「それ」と言って俺の髪に指を指した。 「え、髪?」 「先輩って綺麗な金髪じゃないですか、それにほら……めちゃくちゃ可愛いですし」 「…はい?」