「ホント、一瞬でいいんです!一瞬でいいので俺を踏んで下さい!」
「だから嫌だっつーの!何、お前Mなの?マゾなの?随分積極的なMだな、オイ」
「…いや、俺の名前は颯(ハヤテ)なんでHですね。あ、もちろんそっちの意味じゃないですから!」
「Mのうえに馬鹿と来たか!」
こんなやり取りを何分も続けてる俺ら。
…一体なんなんだよコイツは。俺をプリンセスと呼んだりなんか気持ち悪い笑顔で踏んで下さいを連呼したり…なら、もういっそのこと踏むか?
いやいやいや、さすがにそれはやめておこう。俺の名前は志羽(シウ)だけどSではないからな!うん!
「――あ、つかお前よく見たら俺と同じ学校じゃん」


