祖母は決してわたしを甘やかさなかった。 それは先に逝く者の務めと心得ていたに違いない。 十も過ぎると、全てをわたしに選択させた。 そしてそれをどうしたら実現できるかを、わたしに考えさせた。 生活者としての技と心得と、世の中のしくみやしきたりを、祖母は自分なりの解釈でわたしに語って聞かせた。 それは時に、世間の常識とはかけ離れたものもあったけれど。 わたしにとって祖母の言葉は、祖母の人となりそのもので、大切な教えだったのだ。