どんな時も冷静沈着に見えたわたし。 でもそれは……、 喜びも悲しみも、感情を表現することが苦手だったから。 父が死んだ時は、祖母がわたしの気持ちを汲み取ってくれた。 父の死を受け止めることで精一杯な母の代わりに、わたしに寄り添ってくれたのだ。 そして、小さなわたしは祖母に守られて大きくなった。 十分過ぎるほどの愛を受けて。