「霧子さん? ホントに霧子さんがいるの?」 あんまり由紀ちゃんが嬉しそうにはしゃぐから、なんだかくすぐったい。 「兄ちゃんが嘘付く訳ないだろ。 ほら、霧子、もっとこっちへこいよ、そこじゃ顔が見えない」 山之辺に促されて、わたしは一歩一歩とベットの脇へと近づいた。 「はじめまして、霧子です」 「わたし、由紀、はじめまして。 わぁ~、本物はやっぱり綺麗だね。 お兄ちゃんが、いつもお世話になってます!」 「コラッ、由紀、一言余計だぞ!」 そのやり取りは、いたって明るかったけれど。