――と、いうわけです。

まぁ、あのあと、あたしが『いいよ』と言うまで、何時間かかったか…。

あたしは大親友の絢からもらったシャーペンを握りしめた。
『よし…』
―ガラガラッ。
静かに保健室のドアを開ける。
お…。
消毒液のにおい。
保健室だなって思う。
あそこがあたしの座る席か…。

ん…?
1つ、ベッドのカーテン閉まってるけど…。
誰かいるの?
開けてみようかな?

しかし、次に聞こえた声で、あたしは開けようという決心をなくした。それどころか固まってしまった。

ギシッとベッドがきしむ音がして…。