【先生生徒の場合】 「先生さ、いつも俺のこと見てるよな」 放課後、誰もいなくなった教室でいきなり彼は私につめよった。 後ろには壁。行き止まりになり、彼は密着を強いる。 「見てませんが……」 「嘘つくなよ」 「自意識過剰というやつですね。俗語だと、妄想乙」 「妄想してんのそっちだろ。俺を見ながら、なに想像してんの」 「RPGで言うと、あなたは村人Aだなあと」 「今もさ、何されるか妄想してんじゃねえの?」 華麗なるスルーには舌を巻いた。 対応に困ってしまう。