「樹と別れてわりとすぐに、あの子には新しい恋人が出来て…。お医者さんでイケメンですごい優しい人。
その人ともうすぐ結婚するんだよ」
「樹は…そのことを知ってるの?」
「うん! いい踏ん切りがつくと思う。元々そんな思い詰めてるわけじゃあないんだし。ちょっとモヤッて残ってるだけで」
「だから真琴ちゃんがあいつの救世主だな」
と祐二さんが言った。
「ホントにそうだよ。
あいつ面倒くさいって、あれから全然彼女作んなかったし。若干心配してたもん、うちら」
「それがこんな若い女の子に鼻の下伸ばしてるとはな。いやぁびっくりしたわ、俺」
二人して楽しそうに笑ってる。



