朝が待てなくて


車が発車してすぐに質問を始める。


「あの、樹は昔尖がってたって、ホントなのかな…と思って」


「あはは」


その質問に張り切り出したのは祐二さんで


「あいつホント喧嘩っ早くて、俺なんか巻き添え食らって大変だったんだぜ」


なんて笑った。




「ふーん、喧嘩するイメージないけどなぁ。何か温和ないい人って感じで」


「一応もう大人だからね」と祐二さん。


「昔は今の百倍くらいバカだったんだよ」


「そうそう、周りもみんなバカだった」


「ヤンチャしてたの?」


「うーん、何であの頃はみんなあんなに喧嘩っ早かったんだろうねー」



祐二さんが他人事みたいに腕を組む。